2010年12月15日
有言実行
これまでに何度も何度も同じことを繰り返し申し上げていますが経営者が日常的な意思決定に奔走するのは、業種にもよりますが会社規模で
申し上げますと5〜15人くらいの組織までです。
規模としてミドルをもつようになったら経営者は権限を委譲して
戦略的(長期的)意思決定に専念すべきです。
多くの経営者の方々が思い違いをしてしまっているのは、
組織論は大手企業についての論理(学問)であって
中小企業にはあてはまらないと・・・中小企業は現場で実践。
社員教育は背中を見て勝手に社員が自主的に覚えるもの。
これは大変な思い違いです。
なぜならば、ただ毎日の業務を消費しているだけでは
安定的成長を成し遂げ企業の社会的意義を達成できないからです。
さて、GEのジャックウェルチは1981年に会長兼CEOに就任しGEを
マーケット志向の組織に変貌させるため、トップダウン型組織変革を行いました。
まず、スリーサークルコンセプトというポリシーを掲げました。
ウェルチは伝統的事業として大型家電、モーター、建設機械、
輸送機器、タービン等を扱い、他にも小型家電製品、スイッチ、
電線、集中エアコン装置等も扱っていました。
また、ハイテクノロジー事業として産業用エレクトロニクス、医療システム
航空エンジン更に、サービス事業としてクレジット、情報サービス、金融、
エンジニアリングサービスとうの3事業部制にて事業を構築し
それをスリーサークルと名付けそのポリシーとしてNO1・NO2ポリシーを
内外に発表しました。
これは、各々の事業が業界でNO1またはNO2になれない場合は
三つの輪に入ることすら認めず売却されることになるという厳しいものでした。
これを内外に発表することで組織に危機感を植え付け
官僚制を打破して顧客志向で組織的な学習を重視する
組織文化を生み出していったのです。
同時に、社員に社内外セミナー、ワークショップを実施し
学習の機会と権限を与え、
社員第一主義を徹底することによりGEへのロイヤルティを構築し、
その結果として会社のために真の顧客満足を追求し成長しようとする社員を
育てていったのです。
企業というものは本来、公器でありゴーイングコンサーンにて
永続的に続き社会へその存続価値を示し成長し続けるものです。
経営者は、その大役の舵取りを任された選ばれし者であるべきです。
これから続く果てしなく長き航海に向けて自ら学習し、後続に御社の伝統を
引き継ごうではありませんか!
2010年12月07日
戦略的組織変革
今回のタイトルにもなっている組織変革といえば、何やら大企業においてのみの問題のように捉えてしまう
経営者の方々も多いのではないでしょうか?
業種にもよりますが従業員20人以上の規模の組織になるとトップの
仕事はおのずと日常的な意思決定から解放され(ミドルに権限移譲することで)
なければならず、近視眼的思考から常に中長期的思考により
組織を見つめ確固としたビジョンの下スタッフのレベルの底上げ、
なるべき姿になれるような戦略をたて実行していく
(ビジョンに共感したミドルを中心にPJなどを組織させアイデア発案、
新商品、新サービスの開発等の突出集団の創造)ことです。
1999年に日産のCOOに着任したカルロス・ゴーンの「リバイバルプラン」
についてみてみましょう。
当時の日産は技術の日産の名の下に現場は強いが本部部門は弱い
という典型的な日本企業であった。
消費者の変化に対応できず有効な戦略を打ち出せないままトヨタ、ホンダに
シェアを奪われ続けていました。
ゴーンは内外に対し「リバイバルプラン」を発表します。
内容は、≪3つのコミットメント≫
1.2000年度黒字転換
2.2002年度営業利益率4.5%以上達成
3.負債額半減
を訴え、もしこの中の一つでも達成できない場合は自身も含め取締役全員が
退陣すること約束しました。
プランには不採算工場の閉鎖、人員の削減、コスト削減等のリストラ計画も
盛り込まれていたが、すべて期限付きで、つまり改革からの後戻りを
絶対しないとの内外へのメッセージを明確に出しました。
取締役総退陣を表明しているわけなので現場に訪れる各取締役の
一言一句が従業員にとって非常に重いもので改革に向けた待ったなしの
緊張感を作り上げました。
相手の言葉がすべて本気と確信して議論するのだからその緊張感は
相当なものだったでしょう。
「技術の日産」という既存のパラダイムを打破しようとしたトップの組織(ミドル)
への揺さぶりが奏功し、言うまでもない劇的な日産のV字回復を
実現させたのです。
転換マネジメントのステップは
1. トップの揺さぶり
2. ミドルの突出
3. 変革の連鎖反応
4. 新しいパラダイムの確立 です。
翻って、強い組織を作るためには、トップが経営理念の下
しっかりとしたビジョンを確立し、組織のあるべき姿へ導くために
組織学習を徹底し全社的技術の底上げを常に図っていく。
そのためにはミドルに揺さぶりをかけ火をつける。
そして十分な権限移譲を行い新しいパラダイムの転換に向け、
日々行動様式の創造に努めなければなりません。

